Looking back on the journey

先週木曜日朝に帰国し、週末が開けた雨の月曜日、AIR分の荷物もまだ到着しないので、いつもより少し長かった今回の旅を

振り返っています。どちらかといえばどんなものが仕入れられたかとか出来の話ではなく旅が終わって少し落ち着いた上での

個人的な回想と確認に近いものなので悪しからず。

 

ここ数年でイギリス古着の認知度も上がり、市場価値というものが定まってきた反面、ディーラーの扱うものもある程度固まってきて

しまっているのも確かです。特にロンドンという街の特質上、大手メゾンのデザインチームや映画製作関連、日本人バイヤーを相手にして

いる分非常に成熟しています。ただ成熟するということは刺激が薄くなるというのも確かです。

 

話は少し変わりますが、おかげさまで今僕がお店をしている中崎町という街は様々なお客様が来店してくれる状況にあり、特に女性の方、

若いジェネレーションの方が増えています。

様々なお客様のおかげで成熟というかどこか凝り固まっていたであろう自分も新しい刺激を受けています。

その刺激をいかに活かし、ヨーロッパ、イギリスに行きバイイングできるかが今回の目標でした。

 

なので今回の仕入れはなるべくディーラーを使わず、なるべく自分の足で稼ぐと言う基本に立ち返ってみました。

電車、歩きを駆使しての仕入れは当然のごとくハードで、一番歩いた日は22.4km、1日平均約16km歩いていたみたいです。

山登りに行かない限り日本でそんなに歩くことはほぼ個人的にありません(笑)

勿論、歩いたからといっていい仕入れができるわけではないです、どちらかというとあんな遠くまで電車使って、歩き回っていく意味

あったのか?みたいな時が多いです。

 

仕入れてきたものは多岐にわたっているのでコンセプトがあるのないのか,,, こちらからあまりテーマを決めていくというわけではなく、

その場その場の状況に応じた、感覚的で動物的ないわばフットボールのような接客で服を楽しんでいただけたらなと。

前々から感じていたのですがジェネレーションや立場によって服の捉え方、見え方が違うわけで、実際今回イギリスの旅で印象

に残ったファッションはイギリスの若い人たちのいわゆる60年代後半から70年代初期のようなサイケデリックでヒッピーなファッションです。

あとドレッドヘア率も少し上がっていたような。それを見て今の僕の年と彼らではサイケデリックなファッションの捉え方が違うんだろうな

と、彼らは頭で考えているというよりは動的で感覚的なんだろうなと。

 

僕が気がつくのが遅いだけだったのかもしれませんが,,, その点を含めても実店舗での接客、イギリスでの仕入れでも本当に人とのコミュニけ

ーションは当たり前ですが大切だなと思っています、特に同じ環境の同じ趣味思考の人とのコミュニケーションよりも、異なった土壌の異なっ

たジェネレーション、人種とのコミュニーケーションが大切だなと。

それができる懐の深さがイギリスにはあるからイギリスに行き続けてるのだと思います。

コミュニーケーションのツールとしての衣服、古着、店舗に携われれば最高だなと。

 

長々と書いてしまいましたが、順調に行けば今週半ばには荷物が到着すると思います。勿論手荷物のアイテムはもう実店舗で販売しておりま

す。 よろしくお願いいたします。